オイリュトミー療法

オイリュトミー療法とは

オイリュトミー療法とはオイリュトミーから派生した運動療法で、アントロポゾフィー医学に基づき、医療機関やシュタイナー教育の現場などで実践されています。日本では2000年から開始され、現在は北は北海道から南は九州まで、20名近い同僚が活動しています!

胎児の発達と密接なオイリュトミーの動き

ゲーテアヌム医学セクション元代表のミヒャエラ・グレックラー氏は、オイリュトミー療法について、「胎児がどのように発達していくかを研究する時、胎児の形態の形成過程、形成運動が寸分違わずオイリュトミーの動きの形に相当していることを、驚きを持って発見するでしょう」と述べています。

黄道十二宮

つまり、母親の胎内で発生学的に胎児が自分の身体を形成していくときの造形原理が、例えば、螺旋状の動きや方向転換、回転によって心臓の原基が発生したりするときの造形原理が、また誕生後も体を成長させる働きがオイリュトミーの動きそのものなのです。

つまりオイリュトミー療法の動きは、恣意的なものではなく、人間の生命の法則、身体の形成原理に則った動きなのです。

繰り返し行う母音や子音の動き

オイリュトミー療法は急性、慢性の様々な症状に働きかけますが、オイリュトミーとの違いは、受療者が必要とする一つひとつの母音や子音の動きを繰り返し行うのです。

例えばBの動きであれば、自分自身を暖かい毛布等で包み込み、大切なものを保護して覆うようなイメージでBを繰り返します。そのことで皮膚を保護し、強める作用があることから、アトピー性皮膚炎などによく用いられます。また気持ちが不安で落ち着かない時などにも、心を鎮め安心感を与えます。
ある方はBを数ヶ月続けた後、「これで世の中を強く渡っていけるような気がします!」と言っていました。

未来を創る

手足の力は未来を創造します。未来を創り、生命の力に貫かれたオイリュトミー療法が、多くの人に愛され広がっていくことを願っています。


石川公子
プロフィール
オイリュトミー療法士。渡独後、治療教育を学ぶ。ハンブルク・オイリュトミー学校卒業、ドルナッハにてオイリュトミー療法の課程を修了。

2015年から横浜のすみれが丘ひだまりクリニックにてオイリュトミー療法士として勤務。各地で健康オイリュトミーやバイオグラフィーワーク等の講座を行う。

出版物に、『オイリュトミー療法講義』(R.シュタイナー)共訳、『オイリュトミー療法の基本要素』翻訳、他。

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